
玉里小教区報2025年3月号
3月の司祭のことば
通常聖年における四旬節
灰の水曜日(3月5日)をもって、典礼暦年(教会カレンダー)では、四旬節に入ります。四旬節はもともと、洗礼の準備期間でした。復活徹夜祭に新しく洗礼を受ける洗礼志願者の準備として、イエスが公生活のはじめに砂漠で40日断食をされたことにならい、40日の祈りと節制をする期間としてはじめられたものです。やがて、すでに洗礼を受けた人も洗礼を受けた時の志しをもう一度新たにするために、全教会で行われるようになりました。
四旬節は、キリストの死から復活への過越の神秘にあずかる信仰を確認する時です。四旬節の典礼によって、すでに洗礼を受けた信徒は、洗礼の記念と償いの業をとおして、過越の神秘の祭儀にそなえ四旬節の心を大切にしながら、この40日を過ごすように教会は勧めています。
今年の四旬節は、通常聖年の期間に重なります。信者の回心と罪のゆるしによる霊的刷新を目的とする聖年に「キリストにおける救いという確かな希望」を持ちながら過ごしましょう。